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執筆者の写真のむら NEO

春と詩と。~(1)「胸の泉に」

writter:がっきー


文学部生と思えないほど、ほんとうに読書べたです。読んでないなあ。


それでも、なんとなく「詩」はずっと好きで。


歌や句も含みます。とにかく、短いなかに何かが描かれていて、

それを時間をおいてふと思い出すことがあるような、そういうものが好きです。


春です。

ちょっと恥ずかしいですが、私のお気に入りの詩を、紹介したいと思います。



今回は、塔和子さんの「胸の泉に」。





人とかかわったことによる、さまざまな感情。経験。


ときにそれはマイナスに思えることもあるけれど、

それらは、少なくとも、かかわらなければ生じなかったことだった。


終わりに、こういうことばが出てきます。


「かかわらければ路傍の人」。


長くはありません。すぐ、読み終わります。


でも、読み終わったあとに、

自分の胸にも、水がしずかにたまった泉がある気がしてくるような、

そしてそこに、日々何か大事なものが落ちてきていると思えるような、そんな詩です。



数年前に出会ってからというもの、好きな作品で、

人間関係で、気持ちがもやもやしても、

「かかわらなければ路傍の人」、

かかわったからこそ、この気持ちになれている、と思うことにしています。


大学生活も残り1年と少々。貪欲に人とかかわりたいものです。



・・・ここまで書いて、調べてわかったのですが、

作者の塔さんは東宇和郡(現西予市)明浜の生まれ。ちょっとびっくりしました。11歳でハンセン病を発病、詩作に生きた人です。



塔和子「胸の泉に」 『塔和子全詩集 (第3巻)』(編集工房ノア、2006)所収


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